【必勝!】はじめてのアマチュア無線資格取得
この記事では、アマチュア無線に興味を持った方がはじめて資格を取得するために必要な情報をお伝えします!無線工学研究会に入る方も、そうでない方も、ぜひ参考にしてください。
資格の制度について
級による違いは?
アマチュア無線技士は1級(1アマ)〜4級(4アマ)に分かれており、それぞれの免許で扱える範囲が異なります。運転免許が「大型」や「普通」などに分かれているのと同じですね。
日本アマチュア無線連盟による説明はこちらですが、無線の知識があることが前提の書き方になっているので分かりづらいと思います。
ということで無線工学研究会で簡易的にまとめました!
級 | 電波の出力(パワー)の上限 | パワー以外の制限 |
1級 | 無制限(※) | なし |
2級 | 200Wまで | なし |
3級 | 50Wまで | 利用できる周波数に制限あり |
4級 |
10Wまで (周波数によっては20Wまで) |
利用できる周波数に制限あり |
※:資格上は無制限だが、アマチュア無線局として許可が下りるのは実質的に1000W(1kW)が限度
どの級を受ければいいの?
まずは4級から……と思いがちですが、実は3級から受けてしまって全く問題ありません!
というのも、試験の難易度がそこまで変わらないからです。
4級と3級の違いはモールス信号に関する試験の有無だけです。
かつてはモールス信号も実技だったため、やや難しかったのですが、現在は紙に書かれた英字をモールス信号に直す4択問題が2つ出るだけなので、そこまで難しくありません。
いっそ2級でもいいのでは?と思ってしまいますが、3級と2級の間にはそこそこ大きな壁があります。
本気で頑張るという場合は2級からでもOKですが、はじめて受験するという方は無難に3級をおすすめします!
資格をとるとどういうメリットがある?
無線交信が出来るというのは当然として、地味にこんなメリットがあります
- 更新不要(原則として一生有効)
- 国家資格である上に写真付きの免許証がもらえるので、身分証明証になる
自動車の運転免許証を既に取得している人にとってはあまり恩恵がないかもしれませんが、人とはちょっと違った身分証明が欲しい方には魅力かもしれません笑
勉強方法
まずはこの本を買おう!
「要点マスター」シリーズです。これ1冊あれば大丈夫です。
勉強はどうすれば?
ズバリ、丸暗記です。
元も子もない話をすると、アマチュア無線の試験は数十年にわたって毎月開催されていますので、試験もネタが切れています。そのため、出題が使い回し・パターン化しているので、丸暗記で攻略できてしまいます。(「丸暗記」というタイトルの参考書も売られているくらいです)
加えて、しっかり理解しようとしても実際に無線機を操作しないと分からないようなことが多々ありますので、とりあえず資格を取得→実際に無線機を操作してから意味を理解するというのがベストだと思います。
「要点マスター」は前半が過去問集、後半が参考書となっています。
普通の勉強なら参考書の部分から始めるかと思いますが、この本は逆です。
参考書ではなく前半の過去問から解き進めながら、「何のことだ……?」という感じになったらそれに該当する参考書部分を読むのがおすすめです。
(問題部分に、対応する参考書のページが書いてあります。)
ある程度解き終わったら、過去問サイトで腕試しをすると良いと思います。
勉強時間は?文系でも大丈夫?
筆者は文系ですが、一夜漬け(徹夜)でなんとかなりました。
とはいえ一夜漬けはおすすめ出来ないので、普通に1週間くらいあればかなり余裕で合格ラインに達すると思います。
合格点は?
「無線工学」と「法規」に分かれています。合格点数は以下の通りですので、このくらいは正解できるようになっておきましょう。
無線工学:14問中9問以上正解
法規:16問中11問以上正解
受験しよう
受験方法
東京近郊在住の方であれば晴海の日本無線協会で毎月開催されている「当日受付試験」が最も手軽です。
「当日受付試験」は原則として毎月第3日曜日に開催されています。
受験料は5,200円、試験申請書の用紙が120円です。
その名の通り、事前申込みは不要で、当日に会場で申込みと支払いを行います。
最新情報は変わっている可能性もあるので、 http://www.nichimu.or.jp/ を確認してください。
上京したばかりの学生は住民票を移していない人も居ると思いますが、各種申込みは現住所(下宿先の住所)で大丈夫です。
東京以外の方は各地で年に数回開催されている試験を受験することになります。
当日持参するもの
- 受験料 + 申請料金 + 用紙等の料金
- 鉛筆
- ボールペン
- 消しゴム
- 6ヶ月以内に撮影した証明写真2枚(縦3.0cm、横2.4cm)
- 住民票の写し(免許申請用)
特に住民票の写しは準備が面倒なので、忘れないように手配しておいてください。
(もし忘れた場合は後日に申請することもできます)
当日の流れ
- 試験会場に到着後、試験申請書の購入と申し込み・受験料支払いを行います
- 試験開始を待ちます。(この間、参考書の確認などは可能です)
- 試験が開始されたら試験室に入ります。試験時間は70分ありますが、両面印刷の試験用紙が2枚だけなので、10分~15分で解き終わるはずです。30分経過すると途中退室できます。(大半の人数の方が途中退室されます)
- 試験終了(70分経過)後、40分~1時間程度で合格者が廊下に張り出されます。それまで待ちましょう。
- 合格を確認したら、同じ建物でそのまま免許の申請を行うことができます。
当日の免許申請
当日受付試験では、合格発表後に免許の申請ができます。
申請料は2,100円、用紙が170円です。 Webサイトには「本人確認書類が必要」と書いてありますが、最近は住民票の写しor住民票コード以外認められませんので、運転免許証などを持参しても意味がないようです。
なお、既に下位の無線従事者免許を所持している人はそれが使えるようです。
免許を取得したらその先は?
無線工学研究会のようなサークル(社団局)に入っている場合、申請した免許証が届いたらすぐに無線交信ができます!
なお、アマチュア無線技士の資格を取得しただけでは「JA1YCG」のようなコールサイン(呼出符号)を付与されないので、個人でコールサインを持ちたい場合は安いものでも良いので無線機を購入する必要があります。(新品の最安値のもので2万円程度です)
無線機の購入後、無線局の免許(アマチュア無線技士とは別)を申請すると、コールサイン(呼出符号)が国から付与されます。
また、免許を取得するとJARL(日本アマチュア無線連盟、ジャール)の案内を受け取ることになるかもしれませんが、無線交信をするにあたってJARLに加盟する必要はありません。(あくまで入会は任意です)
年会費もそこそこ掛かるので、自分が必要だと思わない限りは入会しなくても良いでしょう。
そのほか不明な点や疑問があったら
無線工学研究会の部員に聞いてみましょう!Twitter @JA1YCG や日吉の塾生会館220号室でお待ちしております!